「発音」と「滑舌」
あなたは「滑舌(かつぜつ)」という言葉をどう理解していますか?
同じように「発音(はつおん)」という言葉をどう理解していますか?
「滑舌」という言葉からは「日本語を淀みなく、明瞭に話すこと」をイメージされ、「発音」という言葉からは「外国語を発すること」をイメージされるのではないかと思います。
母国語が日本語の方で、日本語を話すことについて「私は滑舌が悪いのです」と言う方はいても、「私は発音が悪いのです」と言う方はほとんどいません。
母国語が日本語の方は、日本語を発することを「発音」と捉えていません。日本語を発することが当然のことだからです。
しかし、私は敢えて「発音」と記します。
母国語が日本語の方は、日本語を当たり前に聞けるし、話せるので、日本語の音をかなりいい加減に聞いて、いい加減に発しています。
「日本語を淀みなく、明瞭に話す」ためには「日本語を発音している」という自覚をもつこと、日本語の音を意識的に聴いて、意識的に発することが大切です。